후리가나로 읽는 일본 고전
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ききがきしょう
聞書抄
谷崎 潤一郎
谷崎 潤一郎의 聞書抄(ききがきしょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 108,821자 · 210화면
織り交ぜて行くべきであろうか。けれども物語の性質から云うと、大体は盲人の直接法に依る方が都合がよいように思われるので、筋の進展に従って結局そうなって行くことを餘儀なくされるかも知れない。で、此の盲人、―――順慶と云う行者は、まだ盲目でなかった頃は下妻左衛門尉なにがしと云う武士であって、もと石田家に仕えていたが、後に故あって盲目となり、性来好む道であった音曲や雑藝を習い、やがて関白秀次の抱え座頭になった者であると云う。しかしながらそれは表面の経路であって、彼が石田家を浪々した真の事情は他に存する。蓋し左衛門尉は主人三成の密旨を受けて、当時兎角の噂のあった秀次一家の動静を探るために、細作となって聚楽の邸へ奉公をしたのである。彼がそう云う使命を授けられたのは、主人三成の信任が厚かったのに違いないが、前述の如く音曲の嗜みがあったと云うことゝ、その頃のとして有名な伊豆圓一と懇親な間柄であったことゝが、三成をして彼に眼星をつけさせた有力な理由だったのであろう。なぜなら、戦国の世に敵地へ赴いて間牒の任務に服するのには普通の武士では思うように行かないので、しば/\座頭を用いたのであった。