후리가나로 읽는 일본 고전
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ききがきしょう
聞書抄
谷崎 潤一郎
谷崎 潤一郎의 聞書抄(ききがきしょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 108,821자 · 210화면
乃ち井伊谷に赴き、三人の答を得て復命す。尋で小田原に還る。天正十八年小田原城陥る。氏政死に臨み、其の族人を召す。圓一も亦側に侍す。家康圓一を助けんと欲し、井伊兵部少輔直政をして圓一を城外に出さしむ。氏政辞世の句を誦して圓一に示し、且朝比奈左近宗利をして其の宅を護らしむ。慶長五年石田三成兵を挙げ、使を洛中に遣はし、一族の関ヶ原に在るものを録せしむ。圓一の一族の多く関ヶ原に在るを以て、其の妻子を大坂に遣はすべしと告ぐれども従はず。(中略)後総※(「てへん+僉」、第3水準1-84-94)※(「てへん+皎のつくり」、第4水準2-13-7)となり、(中略)元和七年十二月二十五日京都に歿す。年八十一。諡して誠江と曰ふ。(中略)或は曰く、圓一は阿茶の局の親戚なりと云々
と。
又一説に、圓一は家康の間牒として甲斐に入り、武田家の機密を探ったので、信玄が領内の盲人八百人を鏖殺しようとしたのはそれが原因であったと云う。もし圓一が伝うる如く家康の愛妾阿茶の局の縁辺の者であったとすれば、徳川氏、今川氏、北条氏等の庇護を得たのも偶然でないが、何にしても反覆常なき諸大名の間を渡り歩いていた彼は、陽に遊藝を標榜して陰に軍事探偵を副業とした典型的な座頭の一人だったのである。