후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
かんぞうせんせい
肝臓先生
坂口 安吾의 肝臓先生(かんぞうせんせい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 23,194자 · 46화면
と、男は面白くもなさそうに言いすてると、自転車にのって、お大事に、と走り去ってしまった。先生はガラス戸越しに、それをきいてしまったのである。
又、ある日、先生が医師会の事務所に立ちよると、二階できき覚えのある二ツの声が話を交しているのがきこえる。二人とも、この町の開業医である。
「この町にも、フランスの医者が現れたな」
「なんのことだね。それは」
「アッハッハ。フランスの医者は、胃腸が悪いことを肝臓が悪いというのが常識になっているのさ」
「フム。ボクのところへ新患が現れてだね。ちかごろはカゼのことを肝臓病と云うようになったんですか、ときくんだね。それで、まア、フム、赤城氏性肝臓炎というのができたらしい。カゼばかりでなく、ロクマクでも子宮病でも、みんな肝臓炎だ。感染しないように気をつけたまえ、とね。アッハッハ」
先生はムッとしたが、心をとり直した。言いたい者には、言わしめよ。人に対して怒ってはならない。ただ汝の信ずるところを正しく行えば足りるのである。
先生は二人の医者に気まずい思いをさせては気の毒なので、ソッと跫音を殺して、姿を消した。
しかし、あらゆる患者がみんな肝臓を犯されていることは、先生の診察室では動かしがたい事実となっていた。