후리가나로 읽는 일본 고전
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くのうのねんかん
苦悩の年鑑
太宰 治의 苦悩の年鑑(くのうのねんかん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 7,798자 · 16화면
此の時には校長と次席訓導とが二人がかりで私を調べた。どういう気持で之を書いたか、と聞かれたので、私はただ面白半分に書きました、といい加減なごまかしを言った。次席訓導は手帖へ、『好奇心』と書き込んだ。それから私と次席訓導とが少し議論を始めた。先生も人間、僕も人間、と書いてあるが、人間というものは皆おなじものか、と彼は尋ねた。そう思う、と私はもじもじしながら答えた。私はいったいに口が重い方であった。それでは僕と此の校長先生とは同じ人間でありながら、どうして給料が違うのだ、と彼に問われて私は暫く考えた。そして、それは仕事がちがうからでないか、と答えた。鉄縁の眼鏡をかけ、顔の細い次席訓導は、私のその言葉をすぐ手帖に書きとった。私はかねてから此の先生に好意を持っていた。それから彼は私にこんな質問をした。君のお父さんと僕たちとは同じ人間か。私は困って何とも答えなかった。」
これは私の十歳か十一歳の頃の事であるから、大正七、八年である。いまから三十年ちかく前の話である。
それからまた、こんなところもある。
「小学校四五年のころ、末の兄からデモクラシイという思想を聞き、母まで、デモクラシイのため税金がめっきり高くなって作米の殆どみんなを税金に取られる、と客たちにこぼしているのを耳にして、私はその思想に心弱くうろたえた。