후리가나로 읽는 일본 고전
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ちゃがゆのき
茶粥の記
矢田 津世子
矢田 津世子의 茶粥の記(ちゃがゆのき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 14,568자 · 30화면
「なんですの、それ、落し話?」
清子はくつくつ声をたてて笑った。謂われを聞かせられて姑も一緒になって笑った。
いろいろな届出がある中で良人がわずか張りを覚えるのは婚姻届を扱うときだった。
省線で通勤していた良人は、朝の電車の雑沓ぶりを帰る早々演じてみせたりしては姑や清子を笑わせたものだったが、殊に乗換場になっている新宿駅ホームの殺到ぶりは、小男の良人に言わせると「呑まれっちまう」ほどの人なだれで、うっかり眼ばたきも出来ない。眼ばたきしている間に揉み出されるという。良人は弁当箱を両手でしっかりと胸に抱いて、雨傘を持っているときは雨傘も一緒に抱いて、ちょうど手無しの達磨といった恰好で押し乗せられる。「大胆に! 敏捷に! そして細心に!」というのが良人の、雑沓時の乗車モットーだったが、いつだったか、うかと手ぶらでいて引きもがれそうな目に会ってからというもの、良人はいよいよこのモットーを振りかざし、特に「細心に!」と肚に力をこめて自分に言い聞かせていた。
「今朝なんかね、俺の前にいた学生の胸のとこに納豆の豆がくっついてるんだ。教えてやろうにもどうにも……」