후리가나로 읽는 일본 고전
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「そうしあらい」をかいて
「草紙洗」を描いて
上村 松園
上村 松園의 「草紙洗」を描いて(「そうしあらい」をかいて)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 1,360자 · 3화면
殊にごみごみした現代などでは、劃然と飛びはなれた夢幻の境地であり、また現実の境地でもあります。騒音雑然、人事百端とも申すべき俗世界の世の中から、足一たびこの能楽の境域にはいりますと、そこには幽雅な楽器が、わたくしたちの耳塵を払って鳴り響き、典麗高華な色彩や姿態が、鷹揚に微妙に動作いたします。それを見聴きしていますと、現つ世には見も及ばず聴きもなれざる遠い昔の歴史の世界――全く恍惚の境に引きいれられまして、わたくしどもは、それが夢であるのか、現であるのか別ちのつかない場面に魂を彷彿とさせます。
沈麗高古な衣裳のうごき、ゆるやかな線の姿態の動き、こんな世界が、ほんとうに昔のある場面を彩どったであろうように、静寂な感覚の上に顕現してまいります。この微妙な感覚は、口舌で説きえるほど浅いものではありません。
○
面は喜怒哀楽を越えた無表情なものですが、それがもし名匠の手に成ったものであり、それを着けている人が名人であったら、面は立派に喜怒哀楽の情を表わします。わたくしは曽て金剛巌師の“草紙洗”を見まして、ふかくその至妙の芸術に感動いたしたものですから、こんど、それを描いてみたのでした。