후리가나로 읽는 일본 고전
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はなばなしきしゅんかん
華々しき瞬間
久坂 葉子
久坂 葉子의 華々しき瞬間(はなばなしきしゅんかん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 45,114자 · 92화면
三時頃である。それまで三人は愉快に世間話をしていた。蓬莱和子は、彼の妻の信頼を得たことを確認していた。そしてすぐに眠りについた。おそるべき無邪気さである。彼女は、南原杉子にしか嫉妬しない。仁科六郎の愛撫の対象がたか子なら、彼女は別段何とも思いはしない。かえって、階下の様子を空想してたのしく思ったのだ。よくある仲人マニアの色情的快楽に似ている。おかしな優越をふくんで。
仁科六郎は一睡も出来なかった。二階の女のことよりも、安心しきって眠っている妻のことよりも、彼の意識に阿難が笑っているからなのだ。蓬莱和子は南原杉子の名前を一度もたか子の前で口にしなかった。仁科六郎も勿論云わないでいた。彼は、話題に出なかったことにほっとしたのだが、かえって、わざとらしい蓬莱和子の態度を苦々しく思ったのだ。仁科六郎は、たか子の静かな眠りをさまたげたい気がした。そして、彼女の両眼に、唇を押しつけた。たか子は眠ったままであった。彼の中の阿難は、まだ微笑しつづけている。仁科六郎は、明日こそ、阿難の正体をつかんでしまうのだと、決意した。
夜明け近い。南原杉子は、眠られぬ一夜をすごした。