후리가나로 읽는 일본 고전
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もえぎいろのくき
萌黄色の茎
田中 貢太郎
田中 貢太郎의 萌黄色の茎(もえぎいろのくき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 4,481자 · 9화면
買ったのかもらったのか、二三本葉巻を持って来て、それにあべこべに火を点けながら、俺はこれが好きでね、と云って喫んだので、二人は店がしまった後で大笑いに笑ったのであった。
「そうよ、俺は葉巻が好きでね」
お菊さんは男の声色を使いながら、右の指を口の縁へ持って往って煙草を喫むようなまねをした。
「そうよ、そうよ」
と、云ってお幸ちゃんが笑いだした。
「なんだい、なんだい、へんなことを云ってるじゃないか、なんのこったい」
お幸ちゃんと並んでいた学生の一人がコップを口にやりながら云った。
「面白いことよ、これよ、俺はこれが好きでね、何時もあべこべに喫むのだよ」
お幸ちゃんは笑いながら右の指を二本、口の縁に持って往って煙草を喫むまねをした。
「なんだい、そのまねは、何人がそんなことをするのだ、云ってごらんよ、何人だね」
「運転手のハイカラさんよ」
「運転手って、自動車か」
「そうよ」
「それがどうしたのだ」
「おもしろいのよ、昨夜……」
お幸ちゃんはそれから声を一段と小さくして話しだした。お菊さんはまた入口の方へ眼をやって北村さんのことを考えだした。お菊さんの眼の前には、肥った色の蒼白い、丸顔の線の軟かなふわりとした顔が浮んでいた。