일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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おちぼひろい

落穂拾い・犬の生活

小山 清

小山 清의 落穂拾い・犬の生活(おちぼひろい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 239,741자 · 486화면

아오조라 문고

白百合の花一輪。私は一眼見て、「えいッ、敢行だ。」と胸のうちで叫んだ。われにもなく咄嗟に決断力が出たのである。「太宰先生は、」みなまで云わせず、「僕が太宰ですが、ま、お上り。」私のその少し急き込んだ調子に微笑を見せたが、訝かる様子もなく、「では少しお邪魔させて戴きます。」神妙な物腰である。私は不意に胸の動悸の烈しくなるのを覚えた。

さて、これからいよいよ虚々実々の問答が展開されるわけになるのだが、その前に是非ともお断りして置かなければならぬことがある。以下ここに展開される対談に於いて私の応答のうちに、なにか歯切れの悪い、しどろもどろなものを感じられたとしても、その故に私をして頭の鈍い、舌重き男と速断される人があるとしたら、それは認識不足というものだということである。私はこの問答に於ては努めて本来の自分を殺し、終始津軽風の抑揚頓挫を以て私の声調を装うべく苦心したのである。つまらぬ苦心をしたものだという人があるとしたら、これまた認識不足というものである。津軽風の抑揚頓挫なるものは、私が正真正銘の太宰治であるという安心感を対者に与えるには、絶対に欠くことの出来ぬ重要条件の一つなのである。