후리가나로 읽는 일본 고전
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おちばのとなり
落葉の隣り
山本 周五郎
山本 周五郎의 落葉の隣り(おちばのとなり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 28,877자 · 57화면
茂兵衛の年はもう七十に近かった。背丈が高く痩せてはいたが、まだ足腰は達者で、酒もよく飲むし、しばしばあそびにもゆくという噂があった。上り端の三帖に轆轤鉋を据え、一日じゅう椀の木地を作っているが、いい腕なのでかなりな稼ぎになるのだ、といわれていた。黙りやで殆んど口はきかないけれども、色の浅黒いおも長な顔や、六尺近い長身の躯つきに、どこかの大店の隠居といったような品のよさがあり、武助という差配までが一目置いているようであった。
繁次は将棋を覚えてから、毎晩のように参吉の家へでかけていった。――彼は指物職になるつもりで、浅草橋外の福井町にある「指定」という店へ弟子入りをしたが、母が病身なため住込みでなく、特にかよい奉公をゆるされ、朝八時から夕方の五時まで勤めるようになっていた。仕事は追い廻しか使い走りで、駄賃くらいの銭しか貰えなかったが、母と妹も内職をするので、親子三人どうやらくらすことができた。――参吉の家へゆくのは夕めしのあとで、茂兵衛老人はたいてい酒を飲んでいるが、繁次を見ると必ず茶を淹れたり、菓子を出してくれたりした。
老人はあまり口はきかないが、孫の参吉がひじょうに可愛いらしく、そのため繁次にもあいそよくするようであった。