후리가나로 읽는 일본 고전
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らくご・きょうそれつでん
落語・教祖列伝
坂口 安吾의 落語・教祖列伝(らくご・きょうそれつでん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 12,245자 · 25화면
人が訪ねてくる。鼻介の住宅は物置を改造したものだから、台所もあらばこそ、部屋は一ツしかない。
「誰だ? ま、はいれ」
と云うと、戸がスルスルとあく。鼻介の野郎は奥の自在鍋の前にデンと坐っていやがる。ハテナ、誰が戸を開けやがったのだろう、とウロウロ見まわしていると、
「早くはいらねえか。田舎ッぽうのノロマ野郎め。礼儀一ツ知らねえ野郎だ。寒くッて仕様がねえや」
客がはいると、戸がスルスルと閉じる。奥にいる鼻介は動きもしないし、ほかに人の姿はどこにもない。呆れてボンヤリしていると、隅から座ブトンがスーと動いて自在鍋の前でピタリと止る。
「マア、敷きねえ。ボンヤリ立ってるんじゃねえや。テキパキしなきゃア、日が暮れらア。だから、見ねえ。二十いくつにも成りやがって、子供の智慧もつきやしねえや。ノロマ野郎め」
見ると、天井も壁も畳の上もヒモだらけである。ヒモは方々から全て奴めの周囲に集っている。これをひッぱると、戸が開いたり閉じたり、鍋や釜もこッちへ来たりあッちへ引っこんだりする仕掛けになっている。
一方の壁には等身大の人体図が書かれていた。灸点のようなポツポツがタクサン打ってあるのは、これが五百六十五の急所というのかも知れない。