후리가나로 읽는 일본 고전
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いっぺいそつ
蒲団・一兵卒
田山 花袋
田山 花袋의 蒲団・一兵卒(いっぺいそつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 28,948자 · 59화면
若いころには、相応に名も出て、二、三の作品はずいぶん喝采されたこともある。いや、三十七歳の今日、こうしてつまらぬ雑誌社の社員になって、毎日毎日通っていって、つまらぬ雑誌の校正までして、平凡に文壇の地平線以下に沈没してしまおうとはみずからも思わなかったであろうし、人も思わなかった。けれどこうなったのには原因がある。この男は昔からそうだが、どうも若い女に憧れるという悪い癖がある。若い美しい女を見ると、平生は割合に鋭い観察眼もすっかり権威を失ってしまう。若い時分、盛んにいわゆる少女小説を書いて、一時はずいぶん青年を魅せしめたものだが、観察も思想もないあくがれ小説がそういつまで人に飽きられずにいることができよう。ついにはこの男と少女ということが文壇の笑い草の種となって、書く小説も文章も皆笑い声の中に没却されてしまった。それに、その容貌が前にも言ったとおり、このうえもなく蛮カラなので、いよいよそれが好いコントラストをなして、あの顔で、どうしてああだろう、打ち見たところは、いかな猛獣とでも闘うというような風采と体格とを持っているのに……。これも造化の戯れの一つであろうという評判であった。