후리가나로 읽는 일본 고전
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ばらふじん
薔薇夫人
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 薔薇夫人(ばらふじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,967자 · 19화면
「じゃあ、せっぱつまってるのね。それで、そんな目をしているのね。あなた自殺しそうだわ。ね、ここじゃ駄目だから、あたしのうちへいらっしゃい。ゆっくり相談しましょう。いいでしょ。今のあなたは、どこへでもついて来る心境だわ。そうでしょう」
「ほかの人に会いたくないんです」
浩一は婦人の夫や子供や召使のことを考えていた。
「もちろん、そんなこと分かっているわ。あたしは家族なんてないのよ。ひとりぼっちで、アパートにいるのよ」
婦人は飲み物を半分ほど残したまま、立上ってカウンターの方へ行くので、浩一もそのあとにつづいた。
婦人は横丁で車を拾って、「麹町一口坂の都電停留〔所〕のそば」と命じた。車の中では殆んど口を利かなかった。浩一は二人の服地を通して伝わって来る柔い温味に、気を奪われていた。
それは高級ホテルのようなアパートであった。小さな窓のある監理人の部屋の前を通って、階段を上ると、二階の広い廊下のはじに婦人の部屋があった。婦人は手提から鍵をとり出してドアを開き、電燈のスイッチをおしたが、フックラとした肘掛椅子と長椅子、赤い模様の立派な絨氈、それが居間で、次の部屋が寝室らしく、立派なベッドのはじが見えていた。