후리가나로 읽는 일본 고전
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とうそんのぶんがくにうつるしぜん
藤村の文学にうつる自然
宮本 百合子
宮本 百合子의 藤村の文学にうつる自然(とうそんのぶんがくにうつるしぜん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 6,118자 · 12화면
様々の複雑なものが絡み合っているであろう。けれども詩では謳い切れず、表現しきれぬものが、社会生活から彼の精神に呼びかけるようになって来たことが、その動機の一つをなしていることは確かである。
「千曲川のスケッチ」は、詩から小説へ移る間の足がかりとして、藤村の全作品の系列の中に深い意味を保つものである。この時代、日本文学の動きのうちにホトトギス派の写生文の運動がおこり、現実生活と芸術との関係についての理解がロマンティック時代の解釈を脱しつつあった。
「千曲川のスケッチ」を単にその反映と見るだけでは不十分である。藤村は、生れつき周密、計画的である。詩から小説への過程を、画家における素描の勉強に等しい散文でのスケッチで鍛錬したことは、修業の方法の最も適当な道であったろう。明治のロマンティック時代の詩人の多くは後年の荒々しい自然主義の時代に散文家として立ち得なかった。藤村が日本におけるロマンティック時代の先達であって、しかもよく永く苦しい自然主義の時代を自己の文学的業績の集積によって押しとおし得た秘密は、案外にも、一つの小冊子である「千曲川のスケッチ」にこめられている作者の努力にかかっているのではないだろうか。