후리가나로 읽는 일본 고전
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きょこうのはる
虚構の春
太宰 治의 虚構の春(きょこうのはる)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 54,586자 · 108화면
われに策あり、太宰治さん。自分について、色んなことを書きたくなりました。もう二、三十ペエジ読んで下されば幸甚です。第一、ぼくが全く無意義な存在であること、例え、マルクスが商事会社――ブローカー――広告業――外交販売員が社会にとって有害であると説かぬにしろ、ぼくは自分の商売が憎らしいのに決っています。曾つて、主任から、個性を殺せと説教されました。そうして個性は主任を殺せと説教しました。集金に行ってコップ酒を無理強いにするトラック屋の親爺などに逢えば面白いが、机の前に冷然としている、どじょう髭の御役人に向って、『今日は、御用はありませんか。』『ない。』『へい、ではまたどうぞ。』とか、『商人は外で待ってろ。』とか、『一厘』の負け合いで、御百度を踏んで二、三十円の註文を貰ったり……。否、愚痴はいいますまい。つらつら、考えてみますと好き嫌いが先に定って、理窟が後になる事実ほど恐しく、嫌なものはありません。お好き? お嫌い? それで一瞬は過ぎて、今は嫌いなのです。だから世の中の言葉はひとの感情をあやつるに過ぎない気がします。ぼくにもそろそろマスクが必要な気がします。