후리가나로 읽는 일본 고전
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ぐびじんそう
虞美人草
夏目 漱石의 虞美人草(ぐびじんそう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 198,559자 · 401화면
ただ登って下りるだけならどこの山へ登ったって同じ事じゃないか」
「なに、ただの山のつもりで登ったんです」
「アハハハそれじゃ足の裏へ豆を出しに登ったようなものだ」
「豆はたしかです。豆はそっちの受持です」と笑ながら甲野さんの方を見る。哲学者もむずかしい顔ばかりはしておられぬ。灯火は明かに揺れる。糸子は袖を口へ当てて、崩しかかった笑顔の収まり際に頭を上げながら、眸を豆の受持ち手の方へ動かした。眼を動かさんとするものは、まず顔を動かす。火事場に泥棒を働らくの格である。家庭的の女にもこのくらいな作略はある。素知らぬ顔の甲野さんは、すぐ問題を呈出した。
「御叔父さん、東塔とか西塔とか云うのは何の名ですか」
「やはり延暦寺の区域だね。広い山の中に、あすこに一と塊まり、ここに一と塊まりと坊が集まっているから、まあこれを三つに分けて東塔とか西塔とか云うのだと思えば間違はない」
「まあ、君、大学に、法、医、文とあるようなものだよ」と宗近君は横合から、知ったような口を出す。
「まあ、そうだ」と老人は即座に賛成する。
「東は修羅、西は都に近ければ横川の奥ぞ住みよかりけると云う歌がある通り、横川が一番淋しい、学問でもするに好い所となっている。