후리가나로 읽는 일본 고전
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ぐびじんそう
虞美人草
夏目 漱石의 虞美人草(ぐびじんそう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 198,559자 · 401화면
小野さんの詩は一文にもならぬ。
詩人ほど金にならん商買はない。同時に詩人ほど金のいる商買もない。文明の詩人は是非共他の金で詩を作り、他の金で美的生活を送らねばならぬ事となる。小野さんがわが本領を解する藤尾に頼たくなるのは自然の数である。あすこには中以上の恒産があると聞く。腹違の妹を片づけるにただの箪笥と長持で承知するような母親ではない。ことに欽吾は多病である。実の娘に婿を取って、かかる気がないとも限らぬ。折々に、解いて見ろと、わざとらしく結ぶ辻占があたればいつも吉である。急いては事を仕損ずる。小野さんはおとなしくして事件の発展を、自ら開くべき優曇華の未来に待ち暮していた。小野さんは進んで仕掛けるような相撲をとらぬ、またとれぬ男である。
天地はこの有望の青年に対して悠久であった。春は九十日の東風を限りなく得意の額に吹くように思われた。小野さんは優しい、物に逆わぬ、気の長い男であった。――ところへ過去が押し寄せて来た。二十七年の長い夢と背を向けて、西の国へさらりと流したはずの昔から、一滴の墨汁にも較ぶべきほどの暗い小い点が、明かなる都まで押し寄せて来た。