후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
ぐびじんそう
虞美人草
夏目 漱石의 虞美人草(ぐびじんそう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 198,559자 · 401화면
八畳の座敷は眇たる二人を離れ離れに容れて広過ぎる。間は六尺もある。
忽然として黒田さんが現れた。小倉の襞を飽くまで潰した袴の裾から赭黒い足をにょきにょきと運ばして、茶を持って来る。煙草盆を持って来る。菓子鉢を持って来る。六尺の距離は格のごとく埋められて、主客の位地は辛うじて、接待の道具で繋がれる。忽然として午睡の夢から起きた黒田さんは器械的に縁の糸を二人の間に渡したまま、朦朧たる精神を毬栗頭の中に封じ込めて、再び書生部屋へ引き下がる。あとは故の空屋敷となる。
「昨夕は、どうでした。疲れましたろう」
「いいえ」
「疲れない? 私より丈夫だね」と甲野さんは少し笑い掛けた。
「だって、往復共電車ですもの」
「電車は疲れるもんですがね」
「どうして」
「あの人で。あの人で疲れます。そうでも無いですか」
糸子は丸い頬に片靨を見せたばかりである。返事はしなかった。
「面白かったですか」と甲野さんが聞く。
「ええ」
「何が面白かったですか。イルミネーションがですか」
「ええ、イルミネーションも面白かったけれども……」
「イルミネーションのほかに何か面白いものが有ったんですか」
「ええ」