일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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くも

蜘蛛

豊島 与志雄

豊島 与志雄의 蜘蛛(くも)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 3,640자 · 8화면

아오조라 문고

それから赤蜂の害が屡々起った。私は赤蜂の姿を見かけると、蝿叩きで叩き潰してやった。が赤蜂は次から次へとやって来た。三四匹一緒に飛んでることもあった。女郎蜘蛛の姿が巣に見えないなと思うと、それは大抵一筋の糸で巣から地面に落ちて、死体となってしまっていた。背と腹との間のくびれた急所に、蜂から喰いつかれたらしい傷跡が見えるのもあった。

そして、玉川から来た私の庭の女郎蜘蛛は皆、赤蜂のために害せられてしまった。残ってるのはただ、昼間隠れていて夕方から巣に出てくる泥坊蜘蛛ばかりである。

女郎蜘蛛のあの美しい色彩は、太陽の光の中で赤蜂の好目標となるのかも知れない。恐らく赤蜂は背後から狙い寄って、背と腹との間の急所に喰いつくのであろう。然し、その死体を別に食うのでもないらしいところを見ると、何故の襲撃か訳が分らない。それについては、何れ学者の示教を乞いたいと思っている。が兎に角、赤蜂が跋扈して女郎蜘蛛が滅びるということは、淋しいことである。

田舎に旅をして、静寂な自然と素朴な人事とに接する喜びの大半は、都会人としてそれらに接するところにあるということが、一面の真理であるとするならば、都会に住んで庭に蜘蛛の巣を張らして楽しむのは、野人としての楽しみであるというのも、一面の真理かも知れない。