후리가나로 읽는 일본 고전
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いなごのだいりょこう
蝗の大旅行
佐藤 春夫
佐藤 春夫의 蝗の大旅行(いなごのだいりょこう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 3,317자 · 7화면
鉄道が散々にこわれてしまっていたので、とうとうそこへは行けないでしまった。それで、その山へ登るつもりで嘉義という町へ行ったのだが、嘉義で無駄に二日泊って、朝の五時半ごろに汽車でその町を出発した。
いい天気だった。その上、朝早いので涼しくて、何とも言えない楽しい気がした。僕は子供の時の遠足の朝を思い出しながら気が勇み立った。大きな竹藪のかげに水たまりがあって、睡蓮の花が白く浮いているようなところを見ながら、朝風を切って汽車が走るのであった。
確か、嘉義から二つ目ぐらいの停車場であったと思う。汽車が停ったから、外を見ると赤い煉瓦の大きな煙突があって、ここも工場町と見える。このあたりで大きな煙突のあるのは十中八九砂糖会社の工場なのである。その時、そこのプラットホオムに四十五六の紳士がいて、僕のいる車室へ乗り込んで来た。その後から赤帽が大きなかばんを持ち込む。そのまた後から別にまたもう一人のいくらか若い紳士が這入って来た。年とった方の紳士というのは、すぐ私のすじ向うの座席へ腰を下した。この人はおなかの大きな太った人で、きっと会社の役員だろうと僕は思った。