후리가나로 읽는 일본 고전
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こうもり
蝙蝠
岡本 かの子
岡本 かの子의 蝙蝠(こうもり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,107자 · 23화면
といって女中の前に小動物を差出した。
「ほんとに、済みませんで御座います」
女中は礼を繰返しながら蝙蝠をお涌の手から抓み代えて受取ろうとする。蝙蝠は口を開けてきいきい鳴き続ける。二三度試みて、とうとう指さきを臆させてしまった女中は
「お嬢さま、まことに恐れ入りますが、とても私の手にはおえませんから、このまま蝙蝠を宅までお持ち願えませんか」
お涌は大人にこれほど叮嚀に頼まれる子供の侠気にそそられて承知した。
日比野の家は、この町内で子供達が遊び場所にしている井戸の外柵の真向いで、井戸より五六軒距ったお涌の家からはざっと筋向うといえる位置にあった。前に大溝の幅広い溝板が渡っていて、粋でがっしりした檜の柾の格子戸の嵌った平家の入口と、それに並んでうすく照りのある土蔵とが並んでいた。土蔵の裾を囲む駒寄せの中に、柳の大木が生えている。枝に葉のある季節には、青い簾のようにその枝が、土蔵の前を覆うていた。町内のどの家と交際しているということもなかった。
土蔵には、鉄格子の組まれた窓があった。その中が勉強部屋になっているらしく、末息子の皆三の顔がよく見えた。
子供達のなかの誰もこの家のことをよく知らなかった。