후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
こうじん
行人
夏目 漱石의 行人(こうじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 224,801자 · 452화면
十四
「たとい何か考えているにしてもだね。直の方がああ無頓着じゃ片っ方でも口の利きようがないよ。まるでわざわざ離れて歩いているようだもの」
兄に同情の多い母から見ると、嫂の後姿は、いかにも冷淡らしく思われたのだろう。が自分はそれに対して何とも答えなかった。ただ歩きながら嫂の性格をもっと一般的に考えるようになった。自分は母の批評が満更当っていないとも思わなかった。けれども我肉身の子を可愛がり過ぎるせいで、少し彼女の欠点を苛酷に見ていはしまいかと疑った。
自分の見た彼女はけっして温かい女ではなかった。けれども相手から熱を与えると、温め得る女であった。持って生れた天然の愛嬌のない代りには、こっちの手加減でずいぶん愛嬌を搾り出す事のできる女であった。自分は腹の立つほどの冷淡さを嫁入後の彼女に見出した事が時々あった。けれども矯めがたい不親切や残酷心はまさかにあるまいと信じていた。
不幸にして兄は今自分が嫂について云ったような気質を多量に具えていた。したがって同じ型に出来上ったこの夫婦は、己れの要するものを、要する事のできないお互に対して、初手から求め合っていて、いまだにしっくり反が合わずにいるのではあるまいか。