후리가나로 읽는 일본 고전
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さいごうたかもり
西郷隆盛
芥川 竜之介의 西郷隆盛(さいごうたかもり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 10,892자 · 22화면
」
「理由? 理由はないが、事実がある。僕はただ西南戦争の史料を一々綿密に調べて見た。そうしてその中から、多くの誤伝を発見した。それだけです。が、それだけでも、十分そう云われはしないですか。」
「それは勿論、そう云われます。では一つ、その御発見になった事実を伺いたいものですね。私なぞにも大いに参考になりそうですから。」
老紳士はパイプを銜えたまま、しばらく口を噤んだ。そうして眼を硝子窓の外へやりながら、妙にちょいと顔をしかめた。その眼の前を横ぎって、数人の旅客の佇んでいる停車場が、くら暗と雨との中をうす明く飛びすぎる。本間さんは向うの気色を窺いながら、腹の中でざまを見ろと呟きたくなった。
「政治上の差障りさえなければ、僕も喜んで話しますが――万一秘密の洩れた事が、山県公にでも知れて見給え。それこそ僕一人の迷惑ではありませんからね。」
老紳士は考え考え、徐にこう云った。それから鼻眼鏡の位置を変えて、本間さんの顔を探るような眼で眺めたが、そこに浮んでいる侮蔑の表情が、早くもその眼に映ったのであろう。残っているウイスキイを勢いよく、ぐいと飲み干すと、急に鬚だらけの顔を近づけて、本間さんの耳もとへ酒臭い口を寄せながら、ほとんど噛みつきでもしそうな調子で、囁いた。