후리가나로 읽는 일본 고전
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ちゅうもんちょう
註文帳
泉 鏡花
泉 鏡花의 註文帳(ちゅうもんちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 33,770자 · 67화면
部屋働のお杉は円髷の頭を下げ、
「どうぞ、貴下、」
「それでは、」と身を進めて、さすがに堪え難うしてか、飛込む勢。中折の帽子を目深に、洋服の上へ着込んだ外套の色の、黒いがちらちらとするばかり、しッくい叩きの土間も、研出したような沓脱石も、一面に雪紛々。
「大変でございますこと、」とお杉が思わず、さもいたわるように言ったのを聞くと、吻とする呼吸をついて、
「ああ、乱暴だ。失礼。」と身震して、とんとんと軽く靴を踏み、中折を取ると柔かに乱れかかる額髪を払って、色の白い耳のあたりを拭ったが、年紀のころ二十三四、眉の鮮かな目附に品のある美少年。殊にものいいの判然として訛のないのは明にその品性を語り得た。お杉は一目見ると、直ちにかねて信心の成田様の御左、矜羯羅童子を夢枕に見るような心になり、
「さぞまあ、ねえ、どうもまあ、」とばかり見惚れていたのが、慌しく心付いて、庭下駄を引かけると客の背後へ入交って、吹雪込む門の戸を二重ながら手早くさした。
「直ぐにお暇を。」
「それでも吹込みまして大変でございますもの。」
と見るとお若が、手を障子にかけて先刻から立ったままぼんやり身動もしないでいる。