후리가나로 읽는 일본 고전
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とうふかい
豆腐買い
岡本 かの子
岡本 かの子의 豆腐買い(とうふかい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 14,329자 · 29화면
そうしてお京さんは加奈子の丸い手を執った。
――いまあたしにはこの手だけがほんとに物を握ってるように感じられるだけよ。
そう言ってお京さんはさめざめと泣いた。上げ潮の芥に横転縦転する白い鴎がビール会社の赤煉瓦を夕暮にした。寂しい本所深川のけむり。
――とにかく西洋人というものをよく見きわめて来てあげましょう。
せめてこういうのが加奈子のお京さんに対するたった一つの慰めだった。
加奈子は欧洲の三都に移り住むごとにお京さんには簡単な手紙を出した。お京さんからは殆んど返信はなかった。然しいざ帰るというしらせを受取ると、子供のように早く早くという帰朝の催促状をよこした。そしてところも加奈子の家から七八町ばかりの裏町に家を借りて母親と住み出したらしい。アンリーは事情を承知して其の儘お京さんの病気が癒って戻って来るのを、ひとりのままで待っているという。
電車の通ったあとの夕闇に光ってごうごうと鳴る線路をゆるく駆けて通るときに、どうしたはずみか慄えて手提げのなかの豆腐にくぼみが出来たのをそのままにして向う横丁へ入ってお京さんの家を染物屋で聞くと、直ぐわかった。竹垣の外にちゃぼひばのある平家で山田流の琴が鳴っている。