후리가나로 읽는 일본 고전
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むじな
貉
芥川 竜之介의 貉(むじな)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 2,280자 · 5화면
そればかりではない。最後には汐汲みの娘自身さえ、ある夜突然この唄の声に驚かされた。――
娘は、勿論これを、男の唄の声だと思った。寝息を窺うと、母親はよく寝入っているらしい。そこで、そっと床をぬけ出して、入口の戸を細目にあけながら、外の容子を覗いて見た。が、外はうすい月と浪の音ばかりで、男の姿はどこにもない。娘は暫くあたりを見廻していたが、突然つめたい春の夜風にでも吹かれたように、頬をおさえながら、立ちすくんでしまった。戸の前の砂の上に、点々として貉の足跡のついているのが、その時朧げに見えたからであろう。……
この話は、たちまち幾百里の山河を隔てた、京畿の地まで喧伝された。それから山城の貉が化ける。近江の貉が化ける。ついには同属の狸までも化け始めて、徳川時代になると、佐渡の団三郎と云う、貉とも狸ともつかない先生が出て、海の向うにいる越前の国の人をさえ、化かすような事になった。
化かすようになったのではない。化かすと信ぜられるようになったのである――こう諸君は、云うかも知れない。しかし、化かすと云う事と、化かすと信ぜられると云う事との間には、果してどれほどの相違があるのであろう。