후리가나로 읽는 일본 고전
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にせもの
贋物
葛西 善蔵
葛西 善蔵의 贋物(にせもの)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 21,476자 · 43화면
そこへ行くとS君の方は東京から大阪とか、奈良とか気の向き次第どこへでも勝手に引越しができるというんだから、豪儀なもんです」
ざっと紹介状に眼を通した後で、先生はこんなことも言ったりした。
口不調法な耕吉に代って、芳本は耕吉の出京の事情などひととおり述べた。
「それでは拝見しましょうか……」
若い弟子に毛氈の上の描きかけの絹やら絵筆やらを片づけさせながら、先生は座を直した。
耕吉は期待と不安の念に胸をどきどきさせながら、周文、崋山、蕭伯と、大物という順序から一本一本出して行った。
「周文ですかな……」ちょっと展げて見たばかしで、おやおやと言った顔して、傍に畏まっている弟子の方へ押してやる。弟子は叮嚀に巻いて紐を結ぶ。
中には二三本首を傾げて注意しているようなものもあったが、たいていは無雑作な一瞥を蒙ったばかしで、弟子の手へ押しやられた。十七点の鑑定が三十分もかからずにすんだ。その間耕吉は隠しきれない不安な眼つきに注意を集めて、先生の顔色を覗っていたが、先生の口元には同じような微笑しか浮んでこなかった。見終って先生は多少躊躇してる風だったが、
「何しろ困りましたですなあ。