후리가나로 읽는 일본 고전
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あかいかしゃ
赤い貨車
宮本 百合子
宮本 百合子의 赤い貨車(あかいかしゃ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 35,168자 · 71화면
「ただいま」
「牛乳壜を入れたかい?」
「ええ」
戸に鍵をかけ、はしごを中途まで降りかけると、アンナ・リヴォーヴナは、
「ホラ、また忘れちゃった!」
と立ち止った。
「ナースチャ、忘れたろう?」
「なんです」
「ケフィールの瓶さ」
幸いナースチャが平然と腕に下げている籠からビール瓶くらいのケフィールの空瓶を出して見せられる時はよいが、さもないと、ナースチャはまたはしごをのぼって、鍵をあけて、台所へ行って瓶をとって、また表の戸を閉めて、念のためいっぺん引っぱって見て、アンナ・リヴォーヴナの待っているところまで戻らねばならぬ。悪い時は、どうかしてアンナ・リヴォーヴナが扉のしめようを信用せず、
「いい娘だから、もう一度しっかり見ておいで。モスクワはソフィヤ村じゃないんだからね、三分間扉を開けっ放しにしておいてごらん、壁のペイチカまでさらわれちまうから」
と云う場合であった。ナースチャは戻らねばならぬ。三階まで二度往復せねばならぬことを意味するのであった。
市場には、村の市場より数倍の店と群集と、いろんな匂いとがある。市場のモスクワ式ごろた石の通路では、花キャベジの葉っぱ、タバコの吸殻、わら屑、新聞の切れっ端が踏みにじられていた。