일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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かけこみうったえ

走れメロス

太宰 治

太宰 治의 走れメロス(かけこみうったえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 55,745자 · 112화면

아오조라 문고

Hも、またその知人も、私を少しも疑わなかった。表面は、全く無事であったが、私は、ひそかに、あせっていた。刻一刻、気がせいた。故郷からの仕送りが、切れないうちに書き終えたかった。けれども、なかなか骨が折れた。書いては破った。私は、ぶざまにもあの悪魔に、骨の髄まで食い尽されていた。

一年経った。私は卒業しなかった。兄たちは激怒したが、私はれいの泣訴した。来年は必ず卒業しますと、はっきり嘘を言った。それ以外に、送金を願う口実は無かった。実情はとても誰にも、言えたものではなかった。私は共犯者を作りたくなかったのである。私ひとりを、完全に野良息子にして置きたかった。すると、周囲の人の立場も、はっきりしていて、いささかも私に巻添え食うような事がないだろうと信じた。遺書を作るために、もう一年などと、そんな突飛な事は言い出せるものでない。私は、ひとりよがりの謂わば詩的な夢想家と思われるのが、何よりいやだった。兄たちだって、私がそんな非現実的な事を言い出したら、送金したくても、送金を中止するより他は無かったろう。実情を知りながら送金したとなれば、兄たちは、後々世間の人から、私の共犯者のように思われるだろう。