후리가나로 읽는 일본 고전
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かけこみうったえ
走れメロス
太宰 治의 走れメロス(かけこみうったえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 55,745자 · 112화면
そんな工合いの名前のおかげで、おめえの恰好もどうやらついて来たじゃないか。ふられても恰好がつくなんてのは、てんからひとに甘ったれている証拠らしいが、――ま、落ちつく」
馬場がそう言ったのを私は忘れない。そのくせ、私を佐野次郎なぞと呼びはじめたのは、たしかに馬場なのである。私は馬場と上野公園内の甘酒屋で知り合った。清水寺のすぐちかくに赤い毛氈を敷いた縁台を二つならべて置いてある小さな甘酒屋で知り合った。
私が講義のあいまあいまに大学の裏門から公園へぶらぶら歩いて出ていって、その甘酒屋にちょいちょい立ち寄ったわけは、その店に十七歳の、菊という小柄で利発そうな、眼のすずしい女の子がいて、それの様が私の恋の相手によくよく似ていたからであった。私の恋の相手というのは逢うのに少しばかり金のかかるたちの女であったから、私は金のないときには、その甘酒屋の縁台に腰をおろし、一杯の甘酒をゆるゆると啜り乍らその菊という女の子を私の恋の相手の代理として眺めて我慢していたものであった。ことしの早春に、私はこの甘酒屋で異様な男を見た。その日は土曜日で、朝からよく晴れていた。