후리가나로 읽는 일본 고전
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かけこみうったえ
走れメロス
太宰 治의 走れメロス(かけこみうったえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 55,745자 · 112화면
ながく躊躇をすればするほどこれはいよいよ薄気味わるいことになりそうだな、とそう直覚したので、私は自分にもなんのことやら意味の分らぬ微笑を無理して浮べながら、その男の坐っている縁台の端に腰をおろした。
「けさ、とても固いするめを食ったものだから」わざと押し潰しているような低いかすれた声であった。「右の奥歯がいたくてなりません。歯痛ほど閉口なものはないね。アスピリンをどっさり呑めば、けろっとなおるのだが。おや、あなたを呼んだのは僕だったのですか? しつれい。僕にはねえ」私の顔をちらと見てから、口角に少し笑いを含めて、「ひとの見さかいができねえんだ。めくら。――そうじゃない。僕は平凡なのだ。見せかけだけさ。僕のわるい癖でしてね。はじめに逢ったひとには、ちょっとこう、いっぷう変っているように見せたくてたまらないのだ。自縄自縛という言葉がある。ひどく古くさい。いかん。病気ですね。君は、文科ですか? ことし卒業ですね?」
私は答えた。「いいえ。もう一年です。あの、いちど落第したものですから」
「はあ、芸術家ですな」にこりともせず、おちついて甘酒をひと口すすった。