후리가나로 읽는 일본 고전
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ろじょう
路上
芥川 竜之介의 路上(ろじょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 43,539자 · 87화면
「俊助ズィ・エピキュリアンの近況はどうだい。」
「いや、一向振わなくって困っている。」
「そう謙遜するなよ。女持ちの金時計をぶら下げているだけでも、僕より遥に振っているからな。」
大井は書物を抛り出して、また両手を懐へ突こみながら、貧乏揺りをし始めたが、その内に俊助が外套へ手を通し出すと、急に思い出したような調子で、
「おい、君は『城』同人の音楽会の切符を売りつけられたか。」と真顔になって問いかけた。
『城』と言うのは、四五人の文科の学生が「芸術の為の芸術」を標榜して、この頃発行し始めた同人雑誌の名前である。その連中の主催する音楽会が近々築地の精養軒で開かれると云う事は、法文科の掲示場に貼ってある広告で、俊助も兼ね兼ね承知していた。
「いや、仕合せとまだ売りつけられない。」
俊助は正直にこう答えながら、書物を外套の腋の下へ挟むと、時代のついた角帽をかぶって、大井と一しょに席を離れた。と、大井も歩きながら、狡猾そうに眼を働かせて、
「そうか、僕はもう君なんぞはとうに売りつけられたと思っていた。じゃこの際是非一枚買ってやってくれ。僕は勿論『城』同人じゃないんだが、あすこの藤沢に売りつけ方を委託されて、実は大いに困却しているんだ。