후리가나로 읽는 일본 고전
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ろじょう
路上
芥川 竜之介의 路上(ろじょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 43,539자 · 87화면
が、その眼が俊助の冷やかな視線に刎返されると、彼は急に悪びれない態度で、
「そうか。僕はちっとも気がつかなかった。」と白状した。
「しかも美人が見送りに来ていたじゃないか。」
勢いに乗った俊助は、もう一度際どい鎌をかけた。けれども大井は存外平然と、薄笑を唇に浮べながら、
「美人か――ありゃ僕の――まあ好いや。」と、思わせぶりな返事に韜晦してしまった。
「一体どこへ行ったんだ?」
「ありゃ僕の――」に辟易した俊助は、今度は全く技巧を捨てて、正面から大井を追窮した。
「国府津まで。」
「それから?」
「それからすぐに引返した。」
「どうして?」
「どうしてったって、――いずれ然るべき事情があってさ。」
この時丁子の花のが、甘たるく二人の鼻を打った。二人ともほとんど同時に顔を挙げて見ると、いつかもうディッキンソンの銅像の前にさしかかる所だった。丁子は銅像をめぐった芝生の上に、麗らかな日の光を浴びて、簇々とうす紫の花を綴っていた。
「だからさ、その然るべき事情とは抑も何だと尋いているんだ。」
と、大井は愉快そうに、大きな声で笑い出した。
「つまらん事を心配する男だな。然るべき事情と云ったら、要するに然るべき事情じゃないか。