후리가나로 읽는 일본 고전
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おどるちへいせん
踊る地平線(上)
谷 譲次
谷 譲次의 踊る地平線(上)(おどるちへいせん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 168,926자 · 332화면
から他人の顔を写生したり、やがて出来上ったスケッチを珈琲一碗の値で当の写生の被害者へ即売に来たり、あらゆる思索・議論・喋々喃々・暴飲・天才・奇行・変物――牡蠣の屋台店と鋪道をうずめる椅子の海と、勘定のかわりに長髪族が掛けつらねた「円い角」内部の壁の油絵と――畢竟らてん区は、それ自身の法律と住民をもつ芸術家――真偽混合――の独立国である。詩人と画家とその卵子たちが、笈を負って集まる桃源境なのだ。
ま、それはいいとして、アンリ・アラキの探検隊にはいま俄かに用のないところだから、自動車はこの詩人と絵かきの小父さん達の国を突破しておそろしく暗いここの小路に停車したわけだが――円い角や円天井の騒ぎが遥か彼方、盛り場の夜ぞらにどよめいて、あたりは莫迦にしんと静まり返っている。
親分のノックで戸があく。
一行勇気りんりんとして直ぐ二階の一室へ通る――「すすり泣くピエロの酒場」。
これがその酒場なんだろう。あんまり広くもない部屋にびっしり椅子テーブルが立てこんで、正面に酒台があるきり、装飾もなんにもない、外観以上に平凡というより、むしろ殺風景すぎる室内だ。なるほど酒場と銘打ってあるだけに、申訳みたいに売台のむこうに酒壜の列が並んではいるが、公衆に開けてるんじゃないとみえて、この、酒場の書入れ時刻というのに、客といっては