후리가나로 읽는 일본 고전
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おどるちへいせん
踊る地平線(上)
谷 譲次
谷 譲次의 踊る地平線(上)(おどるちへいせん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 168,926자 · 332화면
五月一日が近い。まわりの公共建物に何本もの赤布が長くさがって、広場には兵士の列が、メイ・デイの予行をしている。ろしあの持つ文化と誇示と壮麗と野望を支えて、ここから人類へ一つの辻説法を話しかけようとしているのがこの赤色広場だ。世界のあらゆる隅々からあこがれてくる「無産聖地」の参詣者が、みな高く頭を持して逍遥している。
私と彼女は、そこから広場を突っ切ってレイニン廟へ這入る。
小兵営のような、立体的な墓の地下室へおりると、硝子の箱のなかに、死んだレイニンが生きていたときそのままに眼をつぶっていた。コンミュニスト・インタナショナルの旗と一八七一年の巴里共産党の戦旗とが西側に飾ってあり、鉄の柵をめぐらした中央の台のうえに、写真で見たとおなじ百姓おやじレイニンがゴッホの自画像のような赤茶けた無精ひげを生やして死んでいるのだ。屍体に特殊の化学作用をほどこして保存してあるのだという。頬や手なぞ水々して、瘠せてはいるが。いまにも欠伸といっしょに起き上りそうだ。一列のまま左へゆっくりと棺を一周して見るだけで、銃剣の兵が立っていて停まることは許されない。レイニンの手の青い筋を網膜に浮べながら、私たちはもう一度赤色広場のあかるい光線を吸う。