후리가나로 읽는 일본 고전
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みがわりのはなよめ
身代りの花嫁
野村 胡堂
野村 胡堂의 身代りの花嫁(みがわりのはなよめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 10,685자 · 22화면
「お兄様、自動車は正面衝突したんでしょう。あれだけ此方の車を滅茶滅茶に壊して、向うの車は平気で逃げて行ったんですから、なんか特別な車ではなかったでしょうか、丈夫なトラックとか、競走用自動車とか――」
勇美子は兄の良一にそんな事を訊いたりしました。
「トラックなんかじゃない――が、競走用の自動車だったかも知れないな」
「前燈は点いてなくても、此方の灯が映って光るでしょう」
「それが不思議なんだ。あっという間もなかったから、はっきりわからないが、前燈なんかのない、のっぺら棒な車だったような気がするんだ」
「おかしいわねえ」
勇美子はこんな事を言い残して、今度は新婦の詩子の部屋へやって行きました。
「お姉様、あの化粧函を竜太郎さんの姉さんが持って来て下すったのは何時頃?」
「そうね、式の一週間も前だったでしょうか」
勇美子の問が滑らかだったので、詩子もツイ心安く答えてしまいます。縮らせない毛の好みも素直で、心持ばかりの化粧も匂いそうな、高雅な美しさです。
「その一週間の間、化粧函を何処へ置いてらしったの?」
「私のお部屋、――沢山のお祝物と一緒にして置いたワ」
「お姉様はその間に開けて御覧になった?」