일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ぐんこくかようしゅう

軍国歌謡集

山川 方夫

山川 方夫의 軍国歌謡集(ぐんこくかようしゅう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 39,655자 · 80화면

아오조라 문고

彼は私を、ふしぎな不安のとりこにしていたのだ。

翌日の夜、私は耳をそばだてて歌声が聞こえてくるのを待った。十時すぎ、かすかに例の歌声が聞こえてきた。耳の迷いではなかった。か細くけんめいな、いつもの声音だった。いつもと同じように、歌声は歩調にテンポを合わせながら、着実に近づいてくる気配だった。

なんとなく、私はほっとしていた。昨夜のいたずらで、歌声が途絶えなかったことに。そしてそれが「潜水艦の歌」ではなく、「予科練の歌」だったことに。……が、その歌声は、私たちの部屋の窓が投げかけている淡い灯影のはるか手前の位置で、ぷつんと糸を断つように止った。そのまま、その夜は二度と聞くことができなかった。それが私のいたずらの効果であることはたしかだった。私はまた酒を飲みはじめた。

私は、大チャンの予想がみごとに外れたことに、いい気持ちになっていたのではない。もし歌声が「潜水艦の歌」だったら私はちがった反応をおこしていたろう。だが歌は「潜水艦の歌」ではなく、大チャンは、あきらかにばかげた誤りを犯していた。たあいのないいい気な空想の上に、彼の「愛」を築き上げているのだ。