일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

てんき

転機

伊藤 野枝

伊藤 野枝의 転機(てんき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 33,656자 · 67화면

아오조라 문고

でも、ただこうして来ただけで、余程いろんなことが分ったろう? Sがいればもっと委しくいろんなことがわかったのだろうけれど、この景色だけでも来た甲斐はあるね。」

「沢山だわ。この景色だの、彼のうちの模様だの、それだけで、もう何にも聞かなくてもいいような気になっちゃったの。」

「これで、町子ひとりだと、もっとよかったんだね。」

「沢山ですったら、これだけでも沢山すぎるくらいなのに。」

長い土手の道はいつか終わりに近づいていた。振り返ると、今沈んだばかりの太陽が、低く遙かな地平に近い空を、僅かに鈍い黄色に染めている。他は一体に、空も、地も、濃い夕暮の色に包まれている。すべての生気と物音をうばわれたこの区切られた地上は、たった一つの恵みである日の光さえ、今は失われてしまった。明日が来るまではここはさらに物凄い夜が来るのだ。黄昏れてくるにつけて、黙って歩いているうち、心の底から冷たくなるような、何ともいえない感じに誘われるので、道々私は精一杯の声で歌い出した。声は遮ぎるもののないままに、遠くに伝わってゆく。時々葦の間から、脅かされたように群れになった小鳥が、あわただしい羽音をたてて飛び出しては、直ぐまた降りてゆく。