후리가나로 읽는 일본 고전
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きんせいかいじんでん
近世快人伝
夢野 久作
夢野 久作의 近世快人伝(きんせいかいじんでん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 79,469자 · 157화면
といったような事を云われると、相手も宗教の問答に来たのじゃない。寄附を頼みに来た弱味があるのだから歩が悪い。「喝」とも何とも云わずに帰ってしまう。
潰れかかった銀行屋さんが来て、救いを求めると、法螺丸は背中を撫でてやらんばかりにして慰める。曰く、
「そんなに心配しているとその心配で銀行が潰れてしまうよ。百円紙幣が銀行を経営しているのじゃない。人間が百円紙幣を使って銀行をやっているんだから、人間さえシッカリしておれば、潰れる気づかいはないもんだよ。金が無くなると同時に銀行が潰れるように思うのは、世間を知らないで算盤ばっかり弾いている人間特有の錯覚なんだよ。ウンと頑張り給え。世間は広いんだ。人間万事、気で持って行くんだ。金なんか気持ちの家来みたいなもんだ。コンナ話がある聞き給え。二百万や三百万の金は屁でもなくなる話だ。
日清戦争以前の事だったが、支那の横暴を憎み、露西亜の東方経略を警戒した玄洋社の連中が、生命知らずの若い連中を満蒙の野に放って、恐支病と恐露病に陥っている日本の腰抜け政府を激励し、止むを得なければ玄洋社の力で戦争の火蓋を切ってやろうというので、寄ると触ると腕を撫でたり四股を踏んだりしたもんだが、生憎な事に金が一文も無い。