후리가나로 읽는 일본 고전
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きんせいかいじんでん
近世快人伝
夢野 久作
夢野 久作의 近世快人伝(きんせいかいじんでん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 79,469자 · 157화면
なかなか面白いので二人とも醤油買いを一つの楽しみにしていた。
或る時、その醤油買いの帰りに博多の櫛田神社の前を通ると、社内に一パイ人だかりがしている。何事かと思って覗いてみると勿体らしい衣冠束帯をした櫛田神社の宮司が、拝殿の上に立って長い髯を撫でながら演説をしている。その頃は演説というと、芝居や見世物よりも珍しがって、演説の出来る人間を非常に尊敬しておった時代じゃけに、早速二人とも見物を押しかけて一番前に出て傾聴した。ところがその髯神主の演説に曰く、
『……諸君……王政維新以来、敬神の思想が地を払って来たことは実にこの通りである。真に慨嘆に堪えない現状と云わなければならぬ。……諸君……牢記して忘るる勿れ。神様というものは常に吾が○○以上に尊敬せねばならぬものである。その実例は日本外史を繙いてみれば直ぐにわかる事である。遠く元弘三年の昔、九州随一の勤王家菊池武時は、逆臣北条探題、少弐大友等三千の大軍を一戦に蹴散らかさんと、手勢百五十騎を提げて、この櫛田神社の社前を横切った。ところがこの戦いは菊池軍に不利であることを示し給う神慮のために、武時の乗馬が鳥居の前で俄かに四足を突張って後退し始めた。