후리가나로 읽는 일본 고전
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れんかんき
連環記
幸田 露伴
幸田 露伴의 連環記(れんかんき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 49,281자 · 95화면
其中に四月が来て、年々の例式で風祭りということをする時が来た。風祭りと云っても、万葉の歌の、花に嵐を厭うて「風な吹きそと打越えて、名に負へる森に風祭りせな」というような風流な風祭りではない。三河の当時の田舎の神祭りの式で、生贄を神に献じて暴風悪風の田穀を荒さぬようにと祈るのであった。趣意はもとより悪いことではない、例は年々行われて来たことだった。定基は三河の守である、式には勿論あずかったのである。ただ其の生贄を献げるというのは、野猪を生けながら神前に引据えて、男共が情も無くおろしたのであった。野猪は鈍物でも殺されるのを合点して忍従する訳は無いから、逃れようともすれば、抵抗もする。終に敵わずして変な声を出して哀しみ困んで死んでしまうのであった。定基はこれを見て、いやに思った。が、それは半途で止める訳にはゆかぬから、自ら堪えて其儘に済ませて終った。生贄ということは何時から始まったか知らぬが、吾が邦では清らな神代の古にはなかったようである。支那では古からあったことのようであるが、犠牲の観念は吾が神国にも支那の思想や文物の移入と共に伝わったのではないか、既に今昔物語には人身御供の物語が載っていて、遥かに後の宮本左門之助の武勇談などの祖と為っている。