후리가나로 읽는 일본 고전
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どうけやく
道化役
豊島 与志雄
豊島 与志雄의 道化役(どうけやく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 21,093자 · 42화면
」
結局は自分自身を惨めになすに過ぎなかった信子との事柄は、二千円の勧業債券に対して私を無頓着ならしめた。私はそれについて、大して感謝もしなかったし、また大して躊躇もしなかった。それに元来私は、金銭のことは水量みたいなもので、水準の高い方から水準の低い方へ水が流れこむのは当然のことで、こちらの水準が高くなればこんどは他へ流してやると、そういう呑気な考え方をしがちだった。その上、緒方久平氏が知っていながら、勧業債券なんかを持って来たのは、抽籤という他愛ない僥倖を考えての母と娘の策略だと、大目に見過すことも出来たし、また、会社から借りる方が支払いに便宜だとも考えた。
翌日、早速、母が大事にしていたものですけれど……と云って、社長に頼んでみた。社長は一寸額に皺をよせて考えたようだったが、別に穿鑿もせずに、その担保貸出を取計らってくれた。而も社員だというので特別に、抽籤期はまだ遠いにも拘らず、額面高の貸出をしてくれた。私は二千円の紙幣をポケットにつっこんで、その晩直ちに、急を要するところへ二ヶ所だけ廻って、支払いをすました。そして半分ほど残ったのを、不足ながらも、他の方面へどういう風に割りあてようかと考えた。