일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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とかいのなかのことう

都会の中の孤島

坂口 安吾

坂口 安吾의 都会の中の孤島(とかいのなかのことう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,205자 · 27화면

아오조라 문고

こういう女と知りながら、結婚の初志をひるがえさぬ男がいるのは変った例ではない。恋愛とは、そういうものだ。むしろこのような恋愛の方が真剣であろう。すくなくとも、グズ弁は真剣であった。

多くの情夫が現れては去ったが、最後まで変らずに残ったのは、グズ弁と右平であった。自ら右平と名乗るけれども、たぶん本名ではないだろう。酔っ払うと、わざと、

「ウヘエ!」

と云って、テーブルへ両手をついて平伏してみせたりする。そういう声のつぶれたところや、身のコナシがテキ屋とかそれに類する経歴を匂わせていたが、現在の職業はそれらしくはないし、また定かでない。

しかし、金廻りが大そう良かった。それでたぶん九〇パーセント泥棒という定説を得ていたのである。

この店へくる常連の全部は一度はミヤ子と関係のあった男であるが、一夜の浮気ということで終りをつげて、しかもその一夜は今後に於ても望む時に時々ありうるということで、結局その方が気楽だという常連もあれば、このネエチャンは金がなくてはダメなんだと自然に諦めてしまった者もあり、それらのやや冷静な男たちから見ると、グズ弁と右平の冷静を欠いた対立は、どちらかが一方を殺さなければおさまりそうもないところまで来ているように思われたのである。