후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
しゅゆうれつでん
酒友列伝
山之口 貘
山之口 貘의 酒友列伝(しゅゆうれつでん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 6,066자 · 12화면
」
とMは云うのであった。しかも、半年も逢わなかった間の出来事で、ぼくには一滴も飲まさなかったわけで、ぼくでもおもわぬところでは、人助けに役立つこともあったのかとおもわないではいられなかったのである。
芝のあたりから銀座方面をうろつくようになってから、日影町通りのある珈琲店に入りびたった。ここには毎日、あるいは一日おき位に、大林清が姿をあらわした。昭和の四年ごろである。かれは、蒲田の小林に住んでいたが、銀座へ出かけたりすると、家にはおふくろさんと妹さんだけなので、心ぼそいからぼくにいてもらえないかと相談を持ちかけられた。これは一挙両得の策で、住所不定だったぼくにとっては一定の住所を持つことになり、大林家にとっては用心のために都合がよいと云うのである。そこで、ほっとした気持でかれの家に身を寄せた。食卓の上には時々洋酒が出た。丁度そのころ、婦人倶楽部で懸賞の小説を募集していたが、かれは腹這いになってちょこちょこと三〇枚ばかりの原稿を一晩で書き上げて、当選したのである。賞金の百円札が届いたとき、ぼくは誘われて蒲田駅近くで珈琲のごちそうにあずかって、その日は酒友になりそこなったが、かれの家の洋酒のせいか、酒の印象は淡いながらも矢張りぼくにとっては酒友だったに違いない。