후리가나로 읽는 일본 고전
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ななこ
野菊の墓
伊藤 左千夫
伊藤 左千夫의 野菊の墓(ななこ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 71,271자 · 144화면
おとよさアなで今日はうたわねいか」
だれもうたわない。サッサッと鎌の切れる音ばかり耳に立ってあまり話するものもない。清さんはお袋と小声でぺちゃくちゃ話している。満蔵はあくびをしながら、
「みんな色気があるからだめだ。省作さんがいれば、おとよさんもはま公も唄もうたわねいだもの」
満蔵は臆面もなくそんなことを言って濁笑いをやってる。実際満蔵の言うとおりで、おとよさんは省作のいるとこでは、話も思い切ってはしない。省作はもとから話下手ときてるから、半日並んで仕事をしていてもろくに口もきかないという調子で、今日の稲刈りはたいへんにぎやかであろうと思った反対にすこぶる振るわないのだ。しかし表面にぎやかではないが、おとよさんとおはまの心では、時間の過ぐるも覚えないくらいにぎやかな思いでいるのである。
省作はもちろんおとよさんが自分を思ってるとはまだ気がつかないが、少しそういう所に経験のある目から見れば、平生あまり人に臆せぬおとよさんがとかく省作に近寄りたがるふうがありながら、心を抑えて話もせぬ様子ぶりに目を留めないわけにゆかない。何か心に思ってる事がなくて、そんなによそよそしくせんでもよい人に、つとめてよそよそしくするのはおかしいにきまっている。