후리가나로 읽는 일본 고전
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きんろう
金狼
久生 十蘭
久生 十蘭의 金狼(きんろう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 89,438자 · 179화면
娘は蒼ざめた額をおさえながら、夢のさめきらないひとのような声で、どうぞ……階下へ……と、いった。
その声で巡査がふりかえる。五人を見ると、はじめて気がついたように、男にきいた。
「この連中はなんだね」
「店のお客です。始めてのひとばかりなんで……」
「ふうん。……さ、みんな、おりた、おりた。帰らずに階下で待っていろ。……もうここへあがって来ることはならんぞ」
巡査はみなを階下へ追いおろすと、あたふたと街路へ出て行った。
自動車がとまり、警部の一行がはいって来て二階へあがって行った。一人の巡査は、こらこら、と言って店先の弥次馬を追いはじめる。
検証は四十分近くもかかった。警部は低い声で二人の部長とささやきながら降りて来た。酒場の卓の前へ坐ると、じろじろと五人の顔を見廻した。手帖を出しながら、
「そこで、……(二十日鼠を指して)ちょっと、……君から始めよう。なんだい君は。ここへなにしに来たんだね、今朝?」
「わたくしども五人は、ある不明な人物から、今日の十時までにここへくるように指定されまして、それでやってまいったのでございますが、……しかるに、当の告知人は、とうとう姿をあらわさなかったというわけで。