일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

くぎぬきとうきちとりものおぼえがき

釘抜藤吉捕物覚書

林 不忘

林 不忘의 釘抜藤吉捕物覚書(くぎぬきとうきちとりものおぼえがき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 10,085자 · 21화면

아오조라 문고

こうして肩を並べて行くところ、落人めいた芝居気に与惣次はいい心持にしんみりしてしまったが、掃部へ用達しに行った帰途だとのほか、女は口を緘して語らなかった。内気らしいその横顔見れば見るほどぞっとするような美しさに、独身の与惣次、われにもなく身顫いを禁じ得なかった。

浄正寺門前へ出ていた。

「三川島はこの裏でさあ。」

与惣次は女を返り見た。影も形もない。今の今までそこにいた女が、掻き消すように失くなったのである。

「おや!」

何かを落しでもしたように、与惣次は足許を見廻した。が、ぶるっと一つ身体を振って、

「狐か、悪戯をしやあがる。」

ともと来た道へ取って返そうとした。その時、霧を通して見るようなほの赤い江戸の夜空に、大砲のように鳴り渡る遠雷の響を聞いたことだけを与惣次ははっきり記憶えている。

気を喪った与惣次の身柄は覆面の男と先刻の女の手に依って、竹藪深く一軒家の奥座敷へと運び込まれた。

くどくどと述べる女の言葉で与惣次はわれに返った。古びた十畳の間に、汚れてはいるが本麻の夜具を着て寝ている。枕元の鉄網行燈の灯影にほかならないあの女、道案内の礼事やら、悪漢に襲われて倒れたところを折よく良人が来合せてこの家へ助け入れた仔細をくり返しくり返し語り続ける。