후리가나로 읽는 일본 고전
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くぎぬきとうきちとりものおぼえがき
釘抜藤吉捕物覚書
林 不忘
林 不忘의 釘抜藤吉捕物覚書(くぎぬきとうきちとりものおぼえがき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 10,085자 · 21화면
後からあとからと大粒な涙がこみ上げて来た。それが河へ落ちた。水量が増した。浪となってひたひたと与惣次の足を洗った。思いきって与惣次は跳び込んだ。
流れた。流れた。ただ流れた。
笹舟のように、落葉のように、与惣次は水面を押し流された。どこまでもどこまでも流れて行った。
仰向きに見る空は青かった。運命、そう言ったようなものを考えて、与惣次は水に身体を任せていた。
右手の岸には巍峨たる氷山が聳えている。左は駘蕩たる晩春初夏の景色、冷い風と生暖い温気とがこもごも河づらを撫でる。川の水も真ん中で二つに分れて、左は湯のように熱く、右寄は雪解のようにひややかだった。その中央の一線に乗って、与惣次は矢のように走り下った。
早い。早い。早い人筏である
やがて左岸の土手に彼の女が立ち出でた。笑いながら綱を抛った。端が与惣次の首に絡んだ。与惣次は引き揚げられた。
女の姿は見えない。森の向うがぽうっと赤らんでいる。それを眼当てに与惣次は急いだ。近付くにつれ明るさは増してくる。与惣次は遮二無二突き進んだ。いつしか光りの中へ包まれた。
黎明だ!
縁の障子に朝日が踊る――と思った与惣次は、身の廻りの騒がしさにふと人心ついたのである。