일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

くぎぬきとうきちとりものおぼえがき

釘抜藤吉捕物覚書

林 不忘

林 不忘의 釘抜藤吉捕物覚書(くぎぬきとうきちとりものおぼえがき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 14,319자 · 29화면

아오조라 문고

のみならず、あわてて詰所を出た時か、大切なおりんの呪縛の紙を紛失しているのに気がついた。

落ち着かない心持で夜を待ったが、夜になってもおりんが来ないので、平兵衛は気が気でなかった。それでも、予定どおりに三つの釜の蒲鉾を仕上げて、極秘の混入物をすることも怠らなかった。おりんは今夜とうとう姿を見せなかった。呆然自失した平兵衛は、おりんを探すこころでよろめくように背戸口へ出たが――。ところで石と土の被せてある井戸の穴へどうして平兵衛が堕込んだか。またどうしてそのあとへ石と土とが直ったか。誰が手を下したか。謎である。永劫に解けない、これらの謎の鍵を握っていたかもしれない地上唯一の人間磯屋平兵衛も、この時はもう他界していた。おりんの呼び声でも聞いたとみえて、「おう、そこにいたか。今行く。」

とひとことはっきり言った平兵衛は、ごぐっと一つ唾を呑んで、これを末期の水代りに大往生を遂げたのだった。

声もなく立ち上った三人、言わず語らずの裡に胸から胸へと同じ思いが走った。仏滅定、そうだ、暗から闇へ――。

裾を下ろして襟を正し形を改めた親分乾児は、むくろをしずかにしずかに井戸の底へ返した。