후리가나로 읽는 일본 고전
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つりしのしんきょう
釣り師の心境
坂口 安吾의 釣り師の心境(つりしのしんきょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 5,544자 · 11화면
こういう達人は薄気味が悪いものだ。然し、このオカミサンは、数ある達人のうちでも一流の使い手で、女傑という感じであった。
伊勢甚の倅ぐらい、郷土愛に燃えている子供は珍らしい。自分の生れた町を日本一の美しい町だと思っているのである。美しいという意味は、素朴に風景としての意味である。自分の町を中心に利根川べりの四辺を国立公園にしようという大変な考えを持っていた。その意見を論文に書いて私のところへ見せに来て、私も挨拶に困った。三十米ぐらいの丘はあるけれども、利根川と土堤と畑があるばかりで、これを日本一の風景だと思いこんでいるのも、自分の母を日本一の母と思いこんでいることゝ同じだけの意味で、是非を論議すべき筋合いのものではない。仕方がないから、ウン却々よく書けたなどと言ったが、彼はこれを町の旬刊新聞へのせた。
「あの子もバカバカしいことを言ったり書いたり困ったものです」
とオカミサンは私に恨みを云った。私が彼をおだてゝ、こんな風にしたと思っている様子であった。オカミサンの身になれば、変テツもない利根川べりの畑を国立公園の美観だと思いこんでいる倅の熱狂ぶりをみるのは苦痛に相違ないが、なんだい、川と畑があるだけじゃないか、などゝ無慙なことを云って青年の祈りを傷けるワケに行かない。